RESEARCH of Aoki Media Sensing Lab., Keio University

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慶應発〜画像センシング技術の実用化を目指して

 現在,私たちの身の周りには様々なかたちの情報があふれています.特に画像情報については,携帯電話にもデジタルカメラが搭載されるなど,誰もが当たり前のように自然に画像・映像を入手し,編集し,配信できるような時代になっています.最近では,従来のただキレイな画像を撮るだけのカメラでなく,これにインテリジェントな認識機能を付与した"わかるカメラ"の開発が求められるようになってきています.デジカメの顔認識機能や車載カメラによる安全運転支援機能等がその代表例です.これらの実現のため,キーとなる要素技術が,画像から特定の対象を認識し,必要な情報の抽出,計測を行い,結果を分かりやすく提示する,画像計測・認識・生成技術,合わせて"画像センシング技術"です.

 慶應義塾大学青木研究室では,画像計測・認識によってカメラから目的とする情報を取り出す技術,また,画像生成によって得られた情報を視覚的に表現する技術について,新たなアルゴリズムの考案,センサの開発から応用システムまで,画像センシングに関する多角的な研究を展開しています.実社会との繋がりと研究成果の実利用化を常に意識しながら研究に取り組んでいます.センシングの対象は,人,モノ,環境,空間,と多岐にわたります.

研究の特色〜信は力なり!Always Positive!

  • 画像処理技術に合わせて,対象に関する物理的な知見を的確に導入
  • 単なる学理と実験システムの構築と留まらず実世界で動作するモノを作る
  • 発想をカタチにする!!
  • どこかで誰かの役に立つ画像センシング技術を追求

研究の対象

 人・モノ・環境の画像計測と認識,医療,道路交通システム等多岐に渡る.これまで独自技術の研究開発,及び産学・異分野連携を積極的に行い,いくつかの実用化事例を生んでいる.

ヒューマンセンシング

 我々は,"Human Sensing"を,"人間"を観測対象として,画像センシング技術により,定量的情報(形状,寸法,動作)や定性的情報(感性,感情)等,人間を包含する様々なシステム構築において有効な情報を獲得するためのセンシング技術及び応用システムとして位置づけています.ここでの主な課題は,個人差や曖昧さを持つ人間を相手に,画像情報から得られる特徴と,人に関する事前知識モデルを活用しながら,如何にロバストに必要とされる情報を獲得するかにあります.困難な課題ですが,個人差にも柔軟に対応しながら,個人の特性も積極的に抽出,表現できるような"Human Sensing"技術の確立を目指し,様々な研究を展開しています.応用先は,セキュリティ,医療,ヘルスケア,エンターテイメント,自動車,アパレル等,多岐に渡ります.

2.png2.pngAction Understanding3.png3.pngPedestrian Tracking1.png1.pngSoccer Analysis
icon_256.pngicon_256.pngHandMetrixUntitled-4.pngUntitled-4.pngHand ModelingUntitled-2.pngUntitled-2.pngHand Pose Estimation
Untitled-1.pngUntitled-1.pngHead Pose Estimationdhaiba.pngdhaiba.pngHuman Modelingtorso.pngtorso.pngTorso Shape Estimation
図1.jpg図1.jpgHuman Pose Estimationgai.pnggai.pngFoot Shape EstimationUntitled-1.pngUntitled-1.png3D Object Recognition
suzuki_image.jpgsuzuki_image.jpgCommunication AnalysisUntitled-1.pngUntitled-1.pngRobust Human Tracking

医療/セキュリティシステム

 医療現場においては,様々な理工学技術が導入され,日々の診断,治療に役立てられています.その中でも医用画像処理を中心とした画像処理技術は,特に欠かせない存在になっています.我々は,画像を用いることの最大の利点は,非接触,無侵襲に患者の状態を把握することができる点にあると考え,様々な診断,スクリーニングを画像センシング技術の導入により支援することを目的として研究を進めています.身体の微小な動きを検出するFG3次元視覚センサの医療応用として,呼吸状態の不安定な赤ちゃんの呼吸状態をモニタリングするシステム,高齢化と共に低下するモノを飲み込む能力の低下度合いを評価する,摂食嚥下機能評価システム等の研究開発を行っています.また,ガレキの下に埋もれている要救助者のバイタルサイン(呼吸)を,レーダ,信号処理,画像技術により発見するレスキューレーダの研究も推進しています.

8CA48B868FD089EE.png8CA48B868FD089EE.pngRescue Radar図1.png図1.pngBreath Monitoring

ITS/空間情報システム

 近年,自動車にはカメラ,レーダなど,様々なセンサが搭載され,外界の環境認識やドライバの状態認識による安全運転支援システムが実用化されつつあります.我々は,車載カメラ映像から安全運転を支援するために有益な情報を抽出する画像認識技術の研究に取り組んでいます.しかし,画像認識性能の向上は著しいものの,運転中の自動車を取り巻く環境は時々刻々と,ダイナミックに変化しており,その中で100%の認識率を達成するのは不可能です.そこで,高度な地図情報に埋め込まれた付加情報や位置情報をデータベースとして併用しながら,画像認識性能を補間し,画像センシングだけでは困難なサービスの実現を目指しています.また,それに活用可能な次世代ナビゲーションマップ生成のための画像認識技術についても研究しています.処理対象は,車載カメラ映像だけでなく,より広域な空間情報を獲得するための航空画像,衛星画像にも及んでいます.

13.png13.pngBuilding Detection & City Analysis眼球モデル.png眼球モデル.pngGaze EstimationHP用_oyama.pngHP用_oyama.pngDriver's Pose Estimation
従来結果.png従来結果.pngBirds-eye View Composition図:路面標識認識.png図:路面標識認識.pngRoad Marking DetectionUntitled-1.pngUntitled-1.png3D Object Recognition

精密画像計測システム

 近年,高輝度X線やレーザ,可視光外光源を用いた撮像システムにより,これまで取得することが困難であった生物や物質に関する情報,物理現象の画像化が可能になりました.しかし,ただ可視化するだけでなく,そこから対象の性質,現象を的確に把握するための定量的な情報の獲得が必要となります.これらの画像には,多くのノイズが含まれることが多いため,その中で必要な情報のみを抽出するにはロバストな画像処理アルゴリズムが必要不可欠です.我々は,生物の細胞,神経レベル,物質内部状態のナノオーダーでの画像解析など,従来,目視により行われていた定量化処理を,ロバストな画像センシング技術によって自動化することを目的に研究を進めています.生物や物質の物理化学的性質を探究する研究者と連携し,従来では得られなかった多くの有意な情報を画像から抽出,解析することで,生物,物質の本質を知ることに役立てています.

Image1.pngImage1.pngMolecular Analysissensor_introduction.pngsensor_introduction.png3D Sensor Development