Human Sensing グループ of 慶應義塾大学 理工学部 電子工学科 青木研究室

Human Metrix

 人に最適な製品を設計,選択するためには,人体に関する静的な形状・寸法,動きやそれに伴う形状変形を定量的なデータとして取得,解析する必要があります.3次元形状を得る技術,3次元的な動きを計測する技術の進展により,これらのデータを取得できるようになってきていますが,システムが高価であったり,得られたデータの解釈,意味抽出をどう行うか,といった課題があります.

 我々は,画像・映像から計測可能な画像特徴量と,事前知識として与えられた人体モデル,人体寸法データベースを併用することで,特別な装置をできるだけ用いず,簡便なカメラシステムによって,人体寸法・形状・動きを計測可能な"Image&Model-based Human Metrics"技術の研究,開発を進めています.人体データベース提供と,得られた結果の解釈,意味抽出については,産業技術総合研究所デジタルヒューマン研究センターの支援,協力を得ています.

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  手部寸法自動計測システム"HandMetrix"

 モデルベース把持姿勢推定への応用を念頭に,任意ユーザの手のモデルを簡易に生成するための手部寸法自動計測システムを開発した.汎用ペーパスキャナを用いて200dpiでスキャンした手のひらの画像1枚を入力として,関節幅や指の長さを自動計測,また手部寸法間に存在する相関性を利用し,スキャン面と垂直方向の長さを含む手・指の厚みや周囲長を推定した.ともに専門家による直接計測との誤差が信頼範囲95%にて1mm以内(ISO20685:2005(13))という精度で実現しており,本システム(HandMetrix)は既に実用段階に入っている.(齋藤)

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  カメラ映像からのモデルベース把持姿勢推定

 人間は様々な物体を手で把持し,使用します.こういった想定に基づいて設計された製品は,使用者の手について,解剖学的に,また把持という一つの動作に関しても分析や予測を行った上で,そのデザインが構成されているということが望まれます.このため,設計段階において,その製品のデザインを仮想的に評価し,また定量的に設計へフィードバックするシステムは,求められるユニバーサルデザインの実現に対して大きな貢献を果たします.しかし,こういった仮想評価のためにはユーザとして想定される人間のうちできるだけ多くの種類の人間の手のモデルをコンピュータ上に蓄積する必要があり,また人がどのようにその製品を掴むかという把持姿勢に関する情報も得る必要があります.そのため,これらをできるだけ簡易なシステムによって求め,物体把持動作のシミュレーションを通して,製品設計を仮想評価するシステムの開発を行っています.また,蓄積した多様な手のモデルと把持姿勢情報を用いて,物の形状と人の行動との因果関係や,アフォーダンスといった問題への新たな視点を導くべく,研究を行っています.(齋藤)

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  人体体幹部寸法推定システム"BodyMetrix"

 人間の外観形状について,主要な要素の一つが体幹部の形状,一般的には体型であるということが言えます.そのため,この体型という人体形状における主要要素を,簡易に定量評価し,モデル化することができれば,仮想的な洋服の試着システムの実現や,仮想空間における人体モデルに対し,現実の人間に近い印象を持たせることなどが可能になります.これらの実現を目指し,現在は垂直な二方向からのシルエットを用い,事前に点群データとして蓄積した人体モデルを主成分分析しこのシルエットを可能な限り再現するよう変形させることで,立体形状を復元する研究を行っています.最終的には,簡易な画像入力から人体体幹部の寸法値を推定するシステムを目指しています.(齋藤)

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  歩行中の足の3次元計測と時系列形状変化の解析

 近年,健康への関心が高まっています.ウォーキングやジョギングなどの流行により,ランニングシューズも人間工学に基づき,高機能な製品が開発されています。プロのアスリートに関しては,本当にその人に合った靴やソールの設計・開発が行われるようになっていますが,一般の人に対して同様の設計・開発手法を適用するのはまだ困難です.では,本当に歩きやすい,走りやすい靴を設計するには,どうしたら良いでしょうか?そのためには,静止状態の足の形状を計測するだけでは不十分です.実は,人が歩いたり走ったりするときには,1~2cmほど足の裏の長さが変形しているのです.

 本研究では、従来の静止時の計測ではなく、運動中の足の形状変形を多視点画像計測によって所得し,足の形状モデルを用いた歩行中,走行中の足の動態解析を行うことを目的としております.3次元の足の形状データを時系列で所得し、得られたデータに解剖学的な情報(足の特徴点,特徴断面)を与えることにより、足の形状情報から人体計測学上の"意味"を抽出して,新しいシューズの設計・開発に貢献します.(吉田)

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Human Action Analysis in the real world

 画像を入力とした人物の検出・追跡・認識技術,姿勢推定,動作認識技術は,ジェスチャーを用いた操作インタフェース,監視カメラにおける異常行動検出,スポーツにおけるフォーム解析など,様々な応用が考えられ,Computer Visionにおける重点的な研究課題となっています.青木研究室では,主にReal Worldで破綻せずに動作する,ロバストな人物認識技術の研究を推進しています.

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  人物検出・姿勢推定・動作認識

 ロバストな人物の検出・追跡・認識技術と,事前知識として人体モデルを用いるアプローチを併用しながら,高精度に人物姿勢推定,動作認識を実現するための研究を行っています.

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  単眼カメラを用いたサッカー映像解析のための複数選手とボールの追跡

 単眼サッカー映像からグラウンド上で選手やボールがどのように動いたかという情報を自動的に取得します.「グラウンド上の選手,ボールの軌跡」が分かることで戦術の解析や,ハイライトシーン生成などへの応用が期待されています.従来ではグラウンド上に多数のカメラを取り付けることで撮影し,選手同士の重なりに対処してきましたが,設備や手間などが問題として挙げられていました.本研究では,単眼カメラでこれを実現します.一台のカメラだけではグラウンド全体を撮影出来ないので,カメラがどのように動いたかというカメラ動作量を推定します.そして選手同士の重なり発生時の追跡精度を高めるために運動方向を推定して選手の重心を再配置しております.(片岡)

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